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ロシアの半数以上が学者を信用しない。
日本人も早く気付いて信じないようにしないと日本社会は立ち直らない。
全ロシア世論調査センターは、ロシア人の５９％が学者が人びとから真実を隠していると信じているとの調査結果を発表した。４１％の回答者は、研究者は知識に「真に迷い込んでいる」と考えている。
スプートニック日本20018/7/30
人類が知性（知識）活活動を積み上げてきた歴史を辿れば、現代は自然科学的（化学・物理学・生物学・地質学・宇宙学・農業など）は発達したといえる。
それらの学問分野は資本主義的生産に直接寄与する学問分野だから、財界とその政治執行体せある政府も肩入れするため発達するのだ。
その一方社会科学は、カント、ヘーゲル、マルクス、エンゲルス、レーニンと続いてきた合理主義と科学主義の研究・知識運動がウィーン学団運動によってはばまれ、それと戦ったレーニンを最後に途絶えてしまった。
それはレーニンの後を継ぐ者がスターリンであったため、彼によって合理的科学主義者が粛清されてしまい、それが新しく生まれ出る余地が消されてしまったためだ。
そのため合理的科学主義の継承体である科学的社会主義の理論（合理主義や科学主義の哲学や政治学、マルクス的経済学、法学、教育学、歴史学などなど）を発展させらず、ロシアでも欧米諸国の学識を吸収する欧米崇拝主義がいまでも続いている。
基本的に欧米の社会学は、資本主義が永遠に続くことを前提にして、理論組み、研究目標、その結論を導き出すようにしている。
「第一人者の学者」の論文書籍はそれを前提にしつつ、学術として合理的科学主義を完全無視することもできず、それを反転させて自問の正解等を少しだけ述べるために、文章全体は非常に難解になってしまう。
このような資本主義原理を踏み外す学者や知識人と、その論文や著作は、つまり歴史は発展するという史的哲学が示す道筋に沿う学者たち（決して社会主義者ではないが、真面目に研究すれば「歴史は変わる」ことは認めざるをえず、それを知っている。そう考えて理論を構築する研究者や学者）は、目に見えない形で弾圧され賃金を安くさせられたり、職場を与えられず、私立の最低学力評価の大学へ流されていくようになっている。
ロシアの社会学系の学者たちはそのようにある学術制度（アメリカシカゴ大学が彼らの聖地とされている）から出てくる書籍などをありがたがって取り入れようとしている。
人間の知性と知識の積み上げ活動が衰退した時期は、古代ローマの文明崩壊の時代と、中世ヨーロッパにおけるキリスト教の知性と知識の独占体制によって合理的科学主義による知の発展が阻まれた時代となっている。
さらに1７～19世紀に生まれた合理主義・科学主義が歴史が変化することを物的に実証したが、それを認めることはできない資本主義と資本家階級の無視闘争に敗れてて、科学主義の知性は失われてしまう現代となっている。
こうして人類は３回目の反知性知識の反動期を経て来ている。
その最終期の現在へとつながり、たしかに現代も文化は退廃し崩壊的様相を持ってきている。しかし資本主義の本性によって機械的文明は発展している現象となっている。
知性と知の文化は崩壊し、世界各国の国と社会が崩壊状態となっている。社会だけでなく自然科学は自然を理解しそれを資本主義的生産に適応させ、生産活動を進めることによって成り立っている。いまやその自然破壊力と加工力は止まる事を知らず、地球自然崩壊を限度無く進める力となっていいる。
つまり人間知性が生産活動（生産様式＝社会様式）をコントロールする力が失われ、資本主義の企業間の自由競争と闘争（無政府的企業活動と言う）によって企業勝手に自然を開発し、そこから木材や埋蔵資源なり農業転用なりをするために、自然が壊され失われている状態になっているからにほかならない。
ロシア国民が学者を信じなくなるのが60％を超えれば、ロシアの学者たちは目を覚ますかも知れない。
日本はその点は、騙させ具合（思想統制の手法）がメディアの量的質的な分だけの莫大な影響力を持っているので、学者を信じないという国民は10％ぐらいしかいないだろう。
経済学を研究しながら貧困の解決策も提示できない経済学者。イジメ問題「不登校」問題が子どもの命を奪っているのに、その解決策を示せない教育学者。現実の政治を「国民のための政治」など良く出来ない政治学者。原発事故で企業の尖兵となって「安全だ」と言い切る物理学者。世界大学ランキング100位に東大や京大も入らない。などなど現実との乖離に苦悩している学者や知識人はいるのだが。学者たちの目覚めは遅くなるだろう。
