ainomiya999’s blog

なるべく時の話題について話せたらとおもっています。

「氷の芸術」だとかの一般的な意味の「芸術」でなくて、本物の芸術に対する社会的評価基準について。芸術作品の評価基準ではない。

トレチャコフ美術館のレーピンの名画 不審者により損傷

スプートニク日本 2018年05月26日 20:45

jp.sputniknews.com



ロシア絵画の粋を集めたモスクワのトレチャコフ美術館の名画、イリヤ・レーピンの『イワン雷帝と皇子イワン』が25日、不審な男性によって部分的な破損を蒙った。男は現行犯逮捕されている。ロシア内務省のイリーナ・ヴォルク公式報道官が明らかにした。


男は囲いに使われている金属の棒で名画を覆うガラスを割り、キャンバスに損傷を与えた。事件は刑事事件として立件された。

イリヤ・レーピンは1844年にロシアで生まれ、1930年にフィンランドで没した有名なロシア人画家。風景画、歴史画、肖像画と広いジャンルを天才的にこなしたことで有名。
襲われた名画の『イワン雷帝と皇子イワン』は1885年に制作の歴史画。イワン雷帝が実の息子をうちすえた挙句、死に至らせる寸前の狂気の場面が描かれている。当時、殺人、流血の場面があからさまに描かれることがなく、しかも皇帝一家が対象であったため、評価は賛否両論に分かれ、大きな論争を巻き起こした。鑑賞者によって損なわれたのは実は今回が初めてではない。帝政末期の1913年、精神病を病む若いイコン画家によってナイフで切り裂かれている。特に主人公らの顔が大きなダメージを受けたため、レーピンはほぼ最初から描きなおさざるを得なかった。




私の見解

形有る者は壊れるものだが、また消滅しないものはないが、とはいえレーピンは天才であり偉人だ。

ロシアの文芸の高さとそのロシア人の精神性の気高さを代表して示すものであり、文化的権威である。
従って本来なら彼の作品一つづつに、現閣僚級の保護を与えるのが正当な作品評価だ。
閣僚はロシア人の権威の僅かを数十年しか表せない。
それより彼の絵一枚だけでも幾十倍も長生きしロシア人最高の精神的権威を代表し続けるのものなのだ。

世界の絵画芸術を理解する者たちは、レーピンとその作品はミケランジェロやベラスケスなどと並ぶ人類精神の高純度な結晶だと考えている。
それはすでにロシアだけのものではないのだ。人類のものなのだ。

だからこそ閣僚級の防護体勢を作品ごとにつけるべきだ。
また美術館などで閲覧する作品は、一級模写(本物と変わらないほどの)作品に取り替えるべきだ。本物の細部描写などのデータはビデオで見比べられるようにしたら、鑑賞者の用には足りるだろう。

それでも是非本物を見たいという人たちには申し込み書類などを提出してもらうなどするといいのではないか。